09月
12

ITシステム/サービス フランス大使館産業技術広報センター 2008年09月12日


【プレスリリース概要】
インドの衛星ナビゲーションシステムへ400万ユーロ規模の供給契約を締結

【プレスリリース内容】
オロリア社(NYSE Alternext Paris - FR0010501015 - ALORO)グループ傘下のスペクトラタイム社は、インド地域衛星ナビゲーションシステム(IRNSS)用に、約400万ユーロ規模となるルビジウム時計の供給契約を締結しました。この新契約により、スペクトラタイム社は衛星ナビゲーションシステム市場における大手サプライヤとしての地位を確固たるものにすると共に、衛星への原子時計搭載数の実績でも世界トップに躍り出ました。

インド地域ナビゲーション衛星システム(IRNSS)について IRNSSはインド宇宙研究機関(ISRO)が開発したシステムで、7つの衛星から構成されます。うち3つの衛星は静止軌道上にあり、他の4つは対地同期軌道上に配備されます。また本システムの衛星コンステレーションは、マスタコントロール局や各地上局からなる地上セグメントと連動しており、衛星の測距データの取得やシステム全体の正常な運営を実現します。IRNSSの最初の衛星は2009年に打ち上げられる予定で、以後はインド国内全域およびその国境から2000?劼糧楼呂如?20メートルの精度での絶対位置の特定が可能になります。

システムの最重要部品、スペクトラタイム社の原子時計について この衛星ナビゲーションは、ユーザーが最少でも4つの衛星から信号を受信する、という原理に基づいています。このとき、精確な位置データを割り出すためには、各信号が完全に同期していることが必要です。そのため、各衛星に搭載された原子時計による精密な時刻管理が、衛星測位システムの性能にとって必要不可欠です。IRNSSの各衛星は、スペクトラタイム社(本社スイス・ヌーシャテル)が開発設計したルビジウム原子時計を4基搭載しています。IRNSS計画では、この原子時計がナビゲーションシステムの核となる時刻データを精確に刻むことになります。その誤差は1日あたり100億分の1秒以下という非常に安定したもので、その精度はクオーツ時計の1000万倍に相当します。

スペクトラタイム社、この新たな供給契約締結により衛星用時計の世界市場におけるリーダーカンパニーの地位を確固なものに この新契約締結の数ヶ月前、スペクトラタイム社の受動型水素メーザーが欧州独自の衛星測位システムプロジェクトであるガリレオ計画のテスト衛星「Giove-B」に搭載され、正常に機能を果たしました。今回の新契約は、この拡大著しい市場におけるスペクトラタイム社の更なる国際的名声を打ち立てるものとなりました。

「通常、地球規模の衛星ナビゲーションシステムのコンステレーションは20から30の衛星で構成されています。各衛星には通常3から4基の原子時計が搭載されており、今から5年後には、宇宙に打ち上げられた原子時計のうち最も多いのはスペクトラタイム社製、という状況になるでしょう」(スペクトラタイム社副社長パスカル・ロシャ)

スペクトラタイム社について スペクトラタイム社は、低コストのルビジウムを用いた高性能発振器や、マルチリファレンス型同期システムを持つ時計、インテリジェントGPS、高精度の試験ソリューションの開発製造を行うオロリアグループ傘下の企業です。スペクトラタイム社の製品は、テレコミュニケーション、防衛、ナビゲーション、産業機器、テレビ放送、宇宙事業などの幅広い分野で使用されています。詳細については、http://www.spectratime.comをご覧ください。

オロリア社について 精密電子技術グループのオロリア社の下には、最も重要不可欠なアプリケーションの機能に必要な高精度時間-同期システムを専門とする最先端企業が集まっています。このグループにはスペクトラコム、スペクトラタイム、T4サイエンス、ペンデュラム・インスツルメンツの4社があります。オロリアグループ各社が開発・販売するシステムは、ナビゲーション、宇宙、防衛、セキュリティ、テレコミュニケーション、放送など、急成長中の様々な市場において、超高精度信号の時間信号を発生させ、情報ネットワークを通して配信・測定しています。オロリア社はパリ近郊のレ・ジュリスに本社を構え、グループ全体ではスイスのヌーシャテル、米国ニューヨーク州ロチェスター、スウェーデンのストックホルムにオフィスを置いています。
詳細については、www.orolia.comをご覧ください。

【プレスリリース連絡先】
Ms Elodie Cally
Email : elodie.cally@orolia.com
Tel. (33-4) 92-90-70-42