05月
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その他 有限会社リリオ 2011年05月09日


【プレスリリース概要】
社会問題に取り組む“ソーシャル・アントレプレナー”を支援
アショカ・フェローの選考活動を開始

【プレスリリース内容】
世界でソーシャル・アントレプレナーを支援する国際的NPOアショカの日本支部である一般社団法人アショカ・ジャパン(所在地:東京都中央区/代表理事:槇加志波)では、日本におけるアショカ・フェローの選考を開始いたしました。

アショカ・フェローとは、社会問題に対して従来には無かった革新的なアイディアと手法で取り組み、明確で持続可能な社会貢献を実現する可能性を持つ、アショカにより認定されたソーシャル・アントレプレナーのことです。 毎年人口の1,000万人に1人の割合で新しいフェローが選ばれ、1980年の発足以来30年間に73カ国で2,763名におよぶフェローが選出されてきました。アショカではまた、彼らの国境を超えた連携を促進し、よりスピーディーかつグローバルな社会問題の解決/改善を実現しています

一般社団法人アショカ・ジャパンは東アジア初の拠点として2011年1月に設立され、日本から初となるアショカ・フェローを選出するための選考活動を本格的にスタートいたしました。選考にあたっては以下の5つの分野に大別される様々な要素が考慮されます。

  □アイディアの斬新さ
  □ソーシャル・インパクト
  □起業家としての資質
  □創造性
  □倫理的資質

アショカ・フェローの認定には最低4段階ある討議ステップを通じて国内・海外の複数のアショカメンバーが関わり、全メンバーの総意により決定されます。

日本国内で始めてとなるアショカ・フェローは2011年秋頃に決定する予定です。詳細はWEBをご参照ください。

http://www.ashokajapan.org/activity/fellow/index.html


≪アショカとは≫ http://www.ashoka.org
1980年米国ワシントンD.C.で発足した非営利組織です。創設者であるビル・ドレイトンは、社会福祉を意味する「ソーシャル・ワーク」と、全く相反するビジネス起業を意味する「アントレプレナシップ」を組み合わせた「ソーシャル・アントレナシップSocialEntrepreneurship」の概念と呼称の生みの親でもあり、「ソーシャル・アントレプレナシップの父」と呼ばれています。

アショカは、社会問題の解決/改善を実現するために、世界各地のソーシャル・アントレプレナーの中でも特にその取組内容が斬新でソーシャル・インパクトが大きい取組をしている方をアショカ・フェローとして認定し、その活動を支援します。さらにアショカ・フェロー同士を有機的に結合させることで世界中で社会問題の解決/改善のための活動が促進されることを実現しています。

また、アショカ自身では財団のようなファンド基盤を持たず、世界各国のリーディング・カンパニーや財団と提携し、それぞれの国の社会問題への取組みの解決を促進させていることも特徴的です。

フェロープログラム以外にも12~20歳の若者の社会問題に対する自発的な取組みを応援する「ユースベンチャー」や創造的な社会問題解決案のWEB上コンテストである「チェンジメーカーズ」や低所得者を含めた全ての市民に経済的または社会的な活動への参加権を実現する「フルエコノミック・シティズンシップ」などのプログラムを行っています。

≪アショカ・フェローに関して≫
ソーシャル・アントレプレナーの中でも特に社会問題の解決/改善に大きく貢献するとアショカが認定した個人をアショカ・フェローと言います。その選考基準は厳しく、毎年人口1,000万人に1人程度が選ばれています。

1980年のアショカインターナショナル発足から現在までの30年間に選出されたアショカ・フェローの数は世界73カ国で2,700名を超えます。

フェローがその活動に専念できる環境をつくるため、フェローの認定を受けて3年間はアショカより生活費の支援を受けることもできます。

また、フェローに選ばれることでアショカがネットワークする世界各国のアショカ・フェローやソーシャル・アントレプレナーと情報交換ができ、取組活動に有効な知識や情報を得ることができるようにもなります。






アショカ・フェローが実現した社会的影響を示す具体的数値として、以下のようなデータがあります。

<社会への変革に与えた影響>
□国の社会システムを何らかの形で変革した 83%
□市場システムまたは商流を変革した 43%
□公的ポリシーまたは業界スタンダードの変革 51%
□企業と市民団体によるアプローチの融合(経済性+社会性 総合的貢献を目指す) 72%
□疎外されていた人々の社会活動への参加 53%
□ロールモデル・・・モデルを模倣されることで他地域に展開 90%

『2009年 32カ国172フェローの調査結果』

近年選出されたフェローは下記の方々となります。

◇シャイ・リシェフ Shai Reshef (イスラエル) 2010年度選出
大学教育は地域格差や経済格差を越えて全てのひとに手が届くべきという信念から世界初の無料のオンライン大学University of the Peopleを2009年創立。2010年時点で49カ国から受講生が集まっている。

◇アンダース・ウィルムソンAnders Wilhelmson (スウェーデン) 2009年度選出
世界人口の17%は野外で排泄し、11%は不衛生なお手洗いを使っている。建築家であるアンダースは排泄物を肥料に転換する生分解性のビニール袋を開発。このアイディアは衛生状況の改善の他に、集めた袋を管理し肥料として売るというビジネスをも生み出している。

◇ジョゼフ・アデルガン Joseph Adelegan (ナイジェリア) 2007年度選出
食肉処理場からでる廃棄水を浄化し温室効果ガスを減らすと共に、家庭からでる廃棄物を調理用のガスに使うバイオガスに変換する化学装置を設計。

◇オラ・アブアルガイブ Ola Abu Al Ghaib (パレスチナ) 2007年度選出
オラの住むパレスチナを含むアラブ社会では障害を持つ女性への差別は非常に大きい。障害のある女性の権利を公に訴えると同時に交渉やプレンテーションのスキルの訓練を提供することによって彼女たちの社会進出を助ける活動を始めた。


◇ビニート・ライ Vineet Rai (インド) 2006年度選出
インドの都市に住むベンチャー・キャピタリストが貧しい農村の小作農に投資するマイクロ・ベンチャー・キャピタル・ファンドを開発。2011年11月韓国で開催されたG20会議の「アショカ・チェンジメーカー・コンテスト」でファイナリスト14人の1人に選ばれる。

◇栃迫篤昌(アメリカ)2007年度選出
出稼ぎ移民のために簡易な送金システムを実現。さらに独自の信用保証のスキームの構築、ローンや保険などの金融商品の開発等により、これまで金融市場から疎外されていた移民を対象とした新しい金融市場を創出した。

【プレスリリース連絡先】
本件に関する報道関係からのお問合せ先
アショカ・ジャパン広報事務局 有限会社リリオ 担当:仁地(ニンチ) 木村
TEL:03-3716-2571 FAX:03-3716-2572
東京都目黒区東山3-20-20 サニーヒルズ東山1F

一般からのお問合せ先
一般社団法人アショカ・ジャパン http://www.ashokajapan.org
TEL:03-3572-0467 Mail:koho@ashokajapan.org
東京都中央区銀座6-6-1 銀座凮月堂ビル6階