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公共機関/NPO NPO法人クロスフィールズ 2012年02月07日


【プレスリリース概要】
NPO法人クロスフィールズの「留職」プログラムを活用し、パナソニックの社員がベトナムのNGOで業務を開始。「留職」とは、企業の社員を数カ月間に渡って新興国のNGO等に派遣し、本業のスキルを活かして現地の社会課題の解決に向けて活動する取り組み。日本企業として当該プログラムを活用するのは初めての事例。

【プレスリリース内容】
NPO法人クロスフィールズの「留職」プログラムを活用し、パナソニック株式会社のプロダクトデザインを専門とする技術職社員(33)がベトナムのNGOで業務を開始します。同社員は本日2月6日に着任し、約1ヶ月間の業務にあたります。こうした海外NGOへの社員派遣の取り組みは、アメリカでは2011年時点で21企業が導入しているなど近年注目を集めていますが、日本企業として「留職」プログラムを活用するのは初めての事例です。

クロスフィールズによる「留職」プログラムとは、企業の社員を数カ月間に渡って新興国のNGOや行政機関に派遣し、本業のスキルを活かして現地の社会課題の解決に向けて活動する取り組みです。現地の社会課題の解決はもちろん、派遣する企業にとっては、新興国の現場に放り込まれた社員がその国や地域の文化・価値観を肌感覚で理解することにより、「グローバル人材の育成」や「新興国の市場開拓」といった効果が期待されます。

今回の派遣先は、ベトナム中部の都市ダナンに拠点を置く現地NGOで、10年以上前から、電気やガスがない地域向けに太陽光を活用した調理器具を開発・製造・販売している団体です。同NGOは調理器具の生産能力が低いという課題を抱えており、今回派遣される社員は、自分が持つものづくりの技術やノウハウを活用して生産性向上に向けた活動を行います。パナソニックとしては、この活動を通じて現地の生活者が抱える社会課題を理解すると共に、そこで必要とされる新たな商品やサービスのアイデアを創出することを期待しています。

今回の「留職」には、現地に派遣される社員の他にも、経営企画(37)、マーケティング(35)、エンジニア(34)、CSR(32)など様々なスキルを持った社員が参加しており、総勢5名がチームとして活動にあたっています。5名の社員は1月上旬からチームとして事前準備の議論を始めており、現地に派遣される社員がベトナムに滞在している期間中も、チームメンバー同士はビデオ会議を活用しながら現地の課題解決にあたっていきます。さらに、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用することで、関心を持つ社員が誰でも活動に参加出来る体制を整える予定です。プログラムが終了する3月末には、5名の社員が最終的な成果報告を社内で実施する予定になっています。

本プログラムは、クロスフィールズの「留職」プログラム導入を検討していたパナソニックの企業市民活動担当部門が、休暇を利用して新興国での社会課題解決に取り組みたいと考えていた社員をバックアップする形で実現しました。今回の「留職」はパイロットプログラムという位置付けですが、同社は来年度からの正式プログラム化を目指しています。


■新興国「留職」プログラムとは:
日本でクロスフィールズが展開する新興国「留職」プログラムは、アメリカではICV(International Corporate Volunteering)と呼ばれており、アイ・ビー・エムやグラクソ・スミスクライン、フェデックス、HSBCなどといった幅広い業種の企業に導入されている取り組みです。アメリカでは2011年時点で21企業が導入しており、年間で合計約2,000人のビジネスパーソンが新興国に派遣され、現地NGOや行政機関での業務にあたっています。

■NPO法人クロスフィールズとは:
クロスフィールズは、アメリカ企業の「留職」プログラムの運営にあたる先行団体とパートナーシップを組み、日本企業に対して「留職」プログラムを提供している唯一の団体です。クロスフィールズでは、企業ごとのニーズに即した派遣先の選定と業務内容の設計を可能にするとともに、派遣前後の研修や派遣中の同行やフォローアップを通じた現地活動の成果・学びを最大化するためのプログラムを提供しています。

【プレスリリース連絡先】
■NPO法人クロスフィールズの団体概要
法人名:特定非営利活動法人クロスフィールズ (東京都認証)
創業日:2011年5月3日
所在地:〒141-0031 東京都品川区西五反田3-8-3 町原ビル4F
代表理事:小沼 大地
ウェブサイト:http://crossfields.jp/
お問い合わせ先:http://crossfields.jp/contact/