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飲食業/食品関連業 株式会社坂ノ途中 2018年10月10日


【プレスリリース概要】
持続可能な農業の普及を目指す京都の野菜提案企業、坂ノ途中は、近年注目されているコーヒーの産地 “アジア” において、環境負荷の小さい農法で育てられたコーヒー豆を販売開始しました。コーヒー栽培に適した土地がありながらも、市場のコモディティ化で安価なコーヒー用の豆ばかりが栽培され、品質よりも量が求められてきたアジア。しかし近年、栽培技術の向上により各地で品質の高いコーヒーの栽培が可能になり、新たなコーヒー産地として注目を浴びています。品質の高いアジアのコーヒーを扱い、ときには産地で栽培や精製などの技術支援を行うことで、環境やコミュニティの課題、経済的な課題の解決策のひとつとなることを目指します。

【プレスリリース内容】
持続可能な農業の普及を目指す京都の野菜提案企業、株式会社坂ノ途中(京都市、代表取締役:小野邦彦)は2018年9月27日、近年注目されているコーヒーの産地 “アジア” において、環境負荷の小さい農法で育てられたコーヒー豆を販売開始しました。
https://www.on-the-slope.com/shop/products/umimuko/


■ 100%輸入に頼る、世界有数のコーヒー消費国ニッポン
日本は、EU、アメリカ、ブラジルに次ぐコーヒー消費国(USDA「World Markets and Trade」より)ですが、そのほぼすべてを輸入に頼っています。

■ 海ノ向こうコーヒーの前身「Mekong Organic Project(メコン オーガニック プロジェクト)」 が取り組んできたこと

私たちは、ラオス北部に暮らす山岳少数民族とともに、彼らの伝統的な暮らしと豊かな森を未来につなぐため、果樹などの葉陰にコーヒーの苗を植え、強すぎる日差しや寒波から木を守り育てる「アグロフォレストリー」(森林の中で農作物を育てる栽培方法)に取り組んできました。収穫したコーヒーを “ラオスの森コーヒー” と名付け、2017年より日本国内で販売を開始しました。

■ コーヒーの2050年問題
コーヒーは中南米や東アフリカが産地として有名で、赤道を中心に南回帰線と北回帰線に挟まれた、コーヒーベルトと呼ばれる地域で栽培されてきました。コーヒーの消費は世界的に伸び続けていますが、地球温暖化による気候変動でコーヒー栽培に適した土地の減少はつづいており、2050年には現在の半分ほどに減少すると予測されています。

■ アジアのコーヒーに注目じわり
コーヒー栽培に適した土地がありながらも、市場のコモディティ化にともなって、安価なコーヒー用の豆ばかりが栽培され、品質よりも量が求められてきました。けれども近年、栽培技術の向上によりアジア各地で品質の高いコーヒーの栽培が可能になり、新たなコーヒー産地として注目を浴びています。

海ノ向こうコーヒーでは、そういった品質の高いアジアのコーヒーを扱い、ときには産地で栽培や精製などの技術支援を行うことで、環境やコミュニティの課題、また経済的な課題などの解決策のひとつとなることを目指します。

■ 商品紹介:ラオスの森コーヒー
【生産地】ラオス北部ロンラン村(標高800〜1400m)
【内容量】150g
【精製】フルウォッシュド
【焙煎】フルシティロースト
【品種】アラビカ種 カティモール他
【栽培】栽培期間中、農薬化学肥料不使用
【価格】900円(税抜)
クリーンな後味とチョコのような⽢みが特徴です

〜急速に失われるラオスの森林〜
東南アジア唯一の内陸国、ラオス。豊かな森に抱かれたこの国は「貧しくも飢えのない国」とよばれ、自然と共生した独自の暮らしを守ってきました。しかし、かつて国土の70%を占めていた森林は、今や40%以下にまで減少。伝統的に行われてきた焼畑農法は、急激な経済発展と人口の増加の中で、もはや持続可能なものではなくなっています。

〜焼畑からアグロフォレストリーへ〜
世界遺産の街・ルアンパバーンから車で1時間、モン族が暮らすロンラン村でコーヒー栽培が行われています。森を守るため、果樹などのシェードの下にコーヒーを植え、強すぎる日差しや寒波からコーヒーの木を守り育てる「アグロフォレストリー」という農法で森林保全と山間地域に暮らす人々の所得確保の両立を目指します。

■ 商品紹介:ミャンマーの庭先コーヒー
【生産地】ミャンマー シャン州ユアンガン(1400-1600m)
【内容量】150g
【精製】ハニープロセス
【焙煎】ハイロースト
【品種】アラビカ種 カトゥーラ、サンラモン他
【栽培】栽培期間中、農薬化学肥料不使用
【価格】900円(税抜)
口当たりのいい甘みと、冷めても残るリンゴのようなフルーティな味わいが特徴です。

〜庭で育てるのがミャンマー ユアンガン流〜
東にはタイとラオス、西にはインドとバングラデシュ、北は中国と国境を接するアジア大陸の南部の国、ミャンマー。東部のシャン州ユアンガンという高原地帯で栽培されるコーヒーを私たちは扱います。この地域には⼩規模な農家さんが多く、多様な樹々が育てられている美しい庭で、コーヒーも丁寧に育てられています。

〜家族で営む庭先農園を、若い人が誇れる仕事に〜
経済発展が著しいミャンマー。産業らしい産業は都市部に集中し、若い人たちはどんどん街へ出ていってしまいます。コーヒーの品質が評価され収入が増えれば、農村の持続的な発展やコミュニティの継続につながります。

■ 商品紹介:フィリピンのカラサンコーヒー
【生産地】フィリピン ミンダナオ島 ブキドゥノン(1900m)
【内容量】150g
【精製】ウォッシュド
【焙煎】ミディアムロースト
【品種】アラビカ種 カラサン
【栽培】栽培期間中、農薬化学肥料不使用
【価格】1,200円(税別)
紅茶のようにフローラルな香り、ベリー系の酸味とキャラメルのような甘さもあわせもつ、華やかで複雑なフレーバーが特徴。

〜土地が痩せる、名産のハヤトウリ〜
フィリピンの山岳地帯で栽培の盛んなハヤトウリ。山の斜面に支柱を立てると、ハヤトウリの蔓はそれを伝って、山肌を這うように成長していきます。しかし、地面は根を張る部分が少ないため、風雨で土は失われていき、やがてはハヤトウリも育たなくなってしまいます。すると場所を変えてウリを育て、また何年か後にその土地を放棄して、ふたたび別の場所に移動するしかありません。

〜ウリの下でコーヒーを育てる〜
ハヤトウリの下にコーヒーの苗を植えて育てると、地面にコーヒーの根が張りめぐらされるので、土はその場所に保たれます。ウリの葉のシェードの下でも育つ、コーヒーならではの一石二鳥です。このように、コーヒーはアジアの様々な地域での課題解決に貢献する可能性があると私たちは考えています。

〜出会いの森の希少な品種、カラサンスイートを未来につなぐ〜
今回販売を開始するのは、そんなフィリピンコーヒーの中でも ミンダナオ島 ブキドゥノンの一部のみで栽培される希少な、カラサンという品種。現地では 「スイート」と呼ばれ、高地民族のタラアンディグ族の間で代々愛されてきたアラビカコーヒーです。※数量限定での取扱になります。


■ コーヒーの「実」から作った新感覚ドリンク「カスカラシロップ」

コーヒーの真っ赤な果実を乾燥させて作られる「カスカラ 」。アンズのようなさわやかな酸味と、すっきりとした甘味が特長です。普段私たちが飲んでいるコーヒーは種(豆)を焙煎したもので、種を包む赤い実・カスカラはあまり知られておらず、しかし独特の甘酸っぱさがあるカスカラは、イエメンなど一部の地域だけで「キシル」や「カスカラティー」というドリンクとして楽しまれてきました。ソーダで割ったり、ヨーグルトにかけたり、牛乳で割ったり。いろんな方法でお楽しみいただけます。これまで一般的に目に留まることのなかったものの価値を見出し、楽しみかたを提案することで、コーヒー農家さんの新しい収入機会を作り、コーヒーのおいしさを"まるごと"提案していきたいと考えています。

〜カスカラシロップ 商品概要〜
【内容量】300ml / 710ml
【原材料名】てんさい糖、レモン果汁、コーヒーの果皮
【保存方法】直射日光を避け、冷暗所で保存。開封後はお早めにお召し上がりください。
【価格】300ml 825円(税別)/ 710ml 1,650円(税別)


■ 海ノ向こうコーヒーが飲めるお店お店を一部ご紹介
<神戸>
Beyond Coffee Roasters(ビヨンドコーヒーロースターズ)※カフェ併設のロースター
兵庫県神戸市中央区中山手通2-17-2(三ノ宮駅から徒歩5 分)
定休日:火・水曜日
営業時間:11:00〜19:00
http://beyondcoffeeroasters.com/
取り扱い:カスカラシロップなど

■ 海ノ向こうコーヒーが買えるお店を一部ご紹介
<京都>
IKARIYA COFFEE KYOTO(イカリヤコーヒーキョウト)
京都市下京区綾小路通麩屋町⻄入塩屋町75
定休日:不定休
営業時間:8:00〜18:00
http://www.ludico.co.jp/store/cofee
取り扱い:カスカラシロップなど

mumokuteki(ムモクテキ)goods&wears 京都店
京都市中京区式部町261 ヒューマンフォーラムビル
定休日:不定休  営業時間:11:30~20:00
https://mumokuteki.com/
取り扱い:ラオスの森コーヒー、カスカラシロップ、その他加工品など

<大阪>
枚方T-SITE 枚方 蔦屋書店
大阪府枚方市岡東町12-2
定休:年中無休
営業時間:7:00〜23:00
http://real.tsite.jp/hirakata/
取り扱い:ラオスの森コーヒー、カスカラシロップ など

※ フィリピンのカラサンコーヒーは通販限定。ミャンマーの庭先コーヒーに関しては近日中に飲食・小売店にもお取り扱いがはじまります。そのほか、焼豆や加工品については、坂ノ途中の直営店(東京・京都)でも販売しております。


■ 坂ノ途中soil(直営店)のご案内
<京都> 京都市南区西九条比永城町 118-2
定休日:毎週日・火曜日、毎月第2月曜日、お盆、年末年始
営業時間:11:30〜18:00

<東京> 東京都渋谷区代々木5-39-5
定休日:毎週月・水曜日、GW、お盆、年末年始
営業時間:10:00〜19:00

■ 海ノ向こうコーヒー 紹介サイト
紹介サイト https://on-the-slope.com/umi
ストーリームービー https://youtu.be/TgyUlfwsLng
(ラオスの産地の風景や、ラオスの森コーヒーができるまでの過程を動画でご紹介しています)

■ 株式会社坂ノ途中 会社概要

環境負荷の小さい農業を営む若手農家や新規就農者を増やし、農業の持続可能化を達成することを目的として2009 年7月に設立しました。「環境負荷の小さな農業」を志して新規就農を目指す人は増えていますが、実際に就農し農業をつづけていくためにはたくさんの課題を乗り越えなければなりません。新規就農者が確保できる農地は、小規模で水はけが悪いなど、条件が良くないことが多く、栽培する農産物は少量不安定になりがちです。そのため一般的なバイヤーから見ると、新規就農者は「つきあいにくい相手」と映ってしまいます。

当社はこの問題を解決するため、新規就農者を中心に約200件の農業者と密なコミュニケーションをとりながら連携し、グループ全体としては常にバリエーションある農産物を確保できるという体制を構築しています。季節によって変わる農産物の味わいや色、かたち、風味など、その多様さを楽しんでいただける提案を顧客に行うことで、野菜という生きものの持つ不安定性を、ネガティブなものから楽しむものへと変えていきたいと思っています。

また、持続可能な社会のカタチを例示するため、2016年からは「メコン オーガニックプロジェクト」を、2017年には、生産者とバイヤーのマッチングのためのオンラインプラットホーム事業「farmO(ファーモ)」をスタートさせています。

株式会社 坂ノ途中
本社:京都市下京区西七条八幡町21番地
創業:2009年7月21日
代表取締役:小野 邦彦
資本金:250,130,000円(資本準備金含む)
URL:http://www.on-the-slope.com/
事業内容: 提携生産者が栽培した農産物の販売
途上国での有機農業普及"海ノ向こうコーヒー"
オーガニックが広がるオンラインプラットフォーム"farmO(ファーモ)"
発展途上国での有機農業普及

【プレスリリース連絡先】
株式会社坂ノ途中
広報担当:松田真弓
TEL:075-200-9773
E-Mail:mayumi@on-the-slope.com