11月
26

公共機関/NPO エルセラーン化粧品株式会社 2020年11月26日


【プレスリリース概要】
 新型コロナウイルスの感染が世界中で拡大する中、東南アジアでの学校建設事業などをおこなっている「エルセラーン1%クラブ」(事務局・大阪市)とNPO法人「p.u.sバングラデシュの村を良くする会」(事務所・兵庫県丹波篠山市)は共同で11月から、学業継続が困難になっているバングラデシュの中学生100人に緊急奨学金の無償支援を始めました。支援期間は1年間で、1人当たり月7米ドルを支給します。事務経費などを含めた支援事業規模は約140万円となります。

【プレスリリース内容】
 バングラデシュでは新型コロナウイルスの感染が拡大したため、エルセラーン1%クラブとp.u.sは今年4~5月、生活が困窮している約400世帯に対して生活支援金や米、小麦粉、食用油など総額100万円相当を配布しました。
 しかしその後も感染拡大は横ばい状態になったもののおさまらず、失業者が増えて子どもが学業を続けることが難しい家庭が増えています。中には、家計費を抑えるため中学校に通う娘に学業を断念させて強制的に結婚させるケースも出ています。エルセラーンが無償で建設した小学校を卒業し中学校に進学して勉強を続けている生徒の中にも、親が失業して学業継続が難しい子どもが目立っています。
 今回の緊急奨学金は、親に子どもの強制結婚や未成年労働(児童労働)を思いとどまらせ、将来の夢に向かって頑張る子どもたちの学業を支援するものです。ジャルシャ、ドッキンジャムシャなど4つの中学校の協力を得てp.u.s の現地スタッフが300人以上の候補者からアンケートや聞き取り調査をおこない、成績や親の収入などをもとに100人を選抜しました。このうち84人が女子生徒、16人が男子生徒で、社会的に立場が弱い女性に手厚くしています。
 月7ドルの奨学金は、授業料・塾の月謝の支払いや教科書、参考書、文房具、制服の購入などに充てられます。
資料メモ

【エルセラーン1%クラブ】 自然派化粧品を販売するエルセラーン化粧品株式会社(本社・大阪市、糸谷沙恵子社長)がボランティア事業をおこなうため、販売代理店の方たちと1983年に設立した任意団体。販売代理店の利益の一部と社員らの寄付が原資。2008年からは学校建設事業に力を注ぎ、提携するNPOとともに東南アジアを中心に10カ国で187校を開校させています。

【NPO法人p.u.sバングラデシュの村を良くする会】 バングラデシュの貧しい農村部の子供たちに教育を受けさせ、貧困から脱出させるため1988年に活動を開始。文具を送ることから始め、生活支援や学校建設、障がい者施設の支援、職業訓練校生への奨学金支給などへと活動の幅を広げています。現地住民が作った衣料品を兵庫・丹波篠山の衣料雑貨店で販売もしています。

【バングラデシュの教育事情】 バングラデシュの教育制度は5・5・2・2~3制、小学校5年間が義務教育期間で無償です。中学校の5年間が終了した段階で国会統一試験SSCを受験でき、合格すると高等教育(Intermediate College)への入学資格が取得できます。ここで2年間の教育を修了し、国家統一試験HSCに合格すると大学入学資格が取得できます。中学校への進学率は7割を超えていますが、家庭の事情で途中退学する生徒も多いです。特に女子は家庭の経済状況が悪くなると強制的に結婚させられるケースも少なくありません。

【バングラデシュの感染状況(11月23日現在、米ジョンズ・ホプキンス大学システム科学工学センター集計)】 バングラデシュは感染者44万9,760人、死者6,416人。一時は首都ダッカをロックダウンし航空機の国際線も運航を中止していましたが、最近は感染拡大が横ばいとなり行動制限が緩和されて一部の国との路線も再開しています。ただ、感染はおさまらず学校は今も休校措置が続いており、休校中の学習を補うため生徒には毎週、課題が与えられています。生徒は直接かオンライン経由で、教師に課題を提出しています。

以上

【プレスリリース連絡先】
この情報のお問い合わせ・取材は下記までお願いいたします。
 エルセラーン化粧品広報部 辻野
 電話06-6367-0705
 Email:tsujino@elsereine.jp