〔 新聞/出版/マスコミ 風鯨社(ふうげいしゃ) 2024年09月21日 〕
【プレスリリース概要】
IKTT(クメール伝統織物研究所)を1996年に設立し、カンボジアの伝統的絹織物の復興と再生に取り組みつづけた故・森本喜久男が22年前に記した草稿『バイヨンの月』が、このたび風鯨社より刊行されます。本書は、カンボジアの内戦の混乱の中で途絶えかけていた伝統的絹織物の復興に奔走した当時の思索と経験に満ちた一冊であり、伝統文化や染織に関心のある読者にとって、特別な意義を持つ作品となるでしょう。
【プレスリリース内容】
この度、風鯨社は、故・森本喜久男(1948ー2017)が22年前に記した幻の草稿『バイヨンの月』を出版する運びとなりました。本書は、カンボジアの内戦の混乱の中で途絶えかけていた伝統的絹織物の復興と再生に20年以上をかけた森本が、その地での経験や思索を綴った記録です。
カンボジアのシェムリアップ郊外に工房を開設し、絹織物の素材の生産から染め織りの技術を集積し継承させる場となる村「伝統の森」再生計画がかたちになり始めた時期に森本が活動にかけた情熱と実践が、本書には色濃く残されています。
本書には、森本がなぜIKTTを始めたのか、そこに至る経緯、森本が考える伝統とは何かに思いを馳せることのできる記述に溢れており、氏の自然を敬う気持ちと、布が織り上がるまでの手間やカンボジアの人々への愛情に満ちており、22年経った今でも色褪せることない強いメッセージ性を感じることができます。
今なお進行中の「伝統の森」再生計画は、一義的にはかつてあったはずの「村の暮らし」の復活でしたが、最終的にはきわめてすぐれた「循環型社会」の構築へと移行する試みの記録であり、アジアの農村で「女性たちのため」の「持続可能な発展」を試みるNGOプロジェクトの先行事例として読むこともできます。
カンボジアの伝統文化や染織に興味を持つ方々だけでなく、伝統の保存や復興に関心がある全ての人に向けたメッセージにあふれており、森本氏の実践に触れることで、文化を守り続けることの大切さや、その過程における困難、そして喜びを共有することができるでしょう。
風鯨社は、本書『バイヨンの月』が多くの方々に読まれ、伝統文化の重要性やその復興の意義を広く伝える一助となることを期待しています。
■書籍名:『バイヨンの月』 ■著者:森本喜久男
■発売日:2024/10/5
■価格:本体2455円+税(税込2700円)
■形状:A5版/並製本/カラー口絵付き/全232ページ/ISBN : 978-4-9911568-3-0
■書籍特集ページ:https://fugeisha.com/archives/featured/bayonmoon
【プレスリリース連絡先】
風鯨社(ふうげいしゃ) 代表:鈴木美咲
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