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製造業/流通業 丸紅情報システムズ株式会社 2009年09月17日


【プレスリリース概要】
丸紅情報システムズが、米コベンター社の新製品を国内で販売開始

丸紅情報システムズ株式会社(略称:エムシス/MSYS、本社:渋谷区渋谷3-12-18、社長 小川 和夫)は、MEMS(微小電子機械システム)開発用ソフトウエア専業メーカーの米コベンター社(Coventor, Inc. 本社:米国ノースカロライナ州、社長 Mr. Michael J. Jamiolkowski、1995 年設立)が開発した、設計・解析ソフトウエア「メムス・プラス(MEMS+)」の販売を2009 年9 月下旬から開始します。

【プレスリリース内容】
メムス・プラスは、MEMS とIC 回路を融合した電子デバイスの開発において、設計・解析環境を統合します。
MEMS デバイスの設計・解析機能に加え、IC 回路の解析、検証ツールとのインターフェースを持ち、設計環境を連携させることが可能です。MEMS の設計データをIC 回路設計環境へ変換、移行するために、発生する追加作業を削減できるので、融合デバイスの開発期間を短縮、早期の製品化を実現します。
今回の新製品では、電子設計技術大手の米ケイデンス・デザイン・システムズ社(Cadence Design Systems, Inc.以下、ケイデンス社)製の回路設計自動化ソフトウエア(EDA)に対応します。今後、他のEDA ツールに順次対応していく予定です。
現在、MEMS とIC を同じ半導体上に集積化する電子デバイスの開発では、MEMS 設計者とIC 回路設計者がそれぞれのソフトウエア環境で設計し、設計環境が統合されていません。回路を一体化させるため、各設計者間のコミュニケーションに多大な時間や労力を要しており、設計のやり直し(イタレーション)が多く発生しています。
機構物であるMEMS は3 次元構造であり、通常は3 次元CAD ソフトで設計します。現在は、MEMS の3 次元設計データを変換し、IC 回路設計環境の回路シミュレータや検証ツールへ移行するためのインターフェースがなく、パラメータ変換や等価回路作成などの作業が必要です。また、IC 回路設計者側からの要請で、MEMS の設計変更が必要な場合も、同様の作業が発生します。このような状況下で、融合デバイスの設計作業に、数ヶ月を要することもあります。
コベンター社は、ケイデンス社と協力し、MEMS とIC 回路を統合した設計・解析環境の提供をめざし、メムス・プラスを開発しました。メムス・プラスは、すでに丸紅情報システムズが国内で販売しているコベンター社のMEMS設計・解析ソフトウエア「コベンターウエア(CoventorWare)(*3)」と、ケイデンス社のEDA環境との間で相互利用できるMEMS の3 次元ビヘイビアモデル(*4)を活用します。メムス・プラスは、回路シミュレータで必要となる全ての寸法・位置情報とプロセスパラメータを自動的にデータ移行し、回路シミュレータ内でMEMS モデルをパラメトリック(*5)に扱い、解析、検証に利用が可能です。また、EDA 環境で検証した結果は、回路シミュレータによる波形表示だけではなく、MEMS モデルの挙動をメムス・プラスで3 次元表示することができます。
丸紅情報システムズでは、MEMS の3 次元設計・解析データを、既存のCMOS(*6)集積回路の設計環境に自
動的に移行するなど、集積化MEMS の需要に向けてメムス・プラスを拡販します。メムス・プラスの販売価格(予定)は、700 万円(税抜き)より。丸紅情報システムズは、初年度1年間で約1 億円の販売を計画しています。

丸紅情報システムズは、コベンター社の国内総販売代理店です。
【メムス・プラス製品WEB サイト】
http://www.marubeni-sys.com/mems/coventor/mems_plus.html
(*1)MEMS : Micro Electro Mechanical Systems の略。機械系とともに電気・電子回路も微細化して組み込んだシステム。半導体の製造工程を利用して量産することが可能。
(*2)IC:Integrated Circuit。半導体の集積回路のこと。電子部品の回路素子をチップ上に組み込んだもの。
(*)FEM:Finite Element Method、有限要素法のこと。
(*3)コベンターウエア:コベンター社とマサチューセッツ工科大学と共同で開発されたMEMS 設計・解析専用ソフトウエア。デザイン設計、レイアウトエディタ、シミュレーション解析、マクロモデル抽出などの機能を持つ。
MEMS 設計・解析ソフトウエアの分野では世界トップシェアを誇る。
コベンターウエア製品ホームページ:
http://www.marubeni-sys.com/mems/coventor/index.html
(*4)ビヘイビアモデル:シミュレーション速度を速く行なうために用いる、動作記述を表す抽象度の高いモデルのこと
(*5)パラメトリック:CAD データにおいて寸法値、体積や質量などの数値、接線性や直交性などの幾何的な関係、図形同士の取り付け方法といった情報をモデルデータに対する条件として扱い、この条件を変更することでモデルの多様な変形を可能にする設計手法。
(*6)CMOS:相補性金属酸化膜半導体のこと。
【コベンター社について】
コベンター社は1995 年に設立され、マサチューセッツ工科大学(米国ボストン)との共同でマイクロマシンの解析シミュレーションを開発し、世界に先駆けてマイクロマシン解析ソフトウエアを商品化しました。すでに販売している主要製品「コベンターウエア(CoventorWare)」は、全世界のMEMS の主要メーカーを含む多くの企業・研究機関、大学・教育機関で使用されています。
【丸紅情報システムズについて】
丸紅情報システムズは、最先端IT を駆使した付加価値の高いソリューションやサービスを、お客様視点で提供
するソリューションプロバイダです。製造・流通・サービス・小売・金融業を中心とする様々な業界の知見と高度な提案力、コンサルティングからシステム設計・構築、運用・保守サービスまでをワンストップで提供する総合力、そして、グローバルな視点からお客様の差別化に貢献する最先端技術が私たちの強みです。エンタープライズソリューション、製造ソリューション、プラットフォーム&ネットワーク、データセンターを軸とするビジネスサービスの4 つの事業展開でお客様のビジネスを支援します。

2009 年9 月17 日
*文中の製品名および会社名は、各社の商標または登録商標です。
*ニュースリリース記載の情報は発表日現在の情報です。記載の情報は予告なく変更される可能性がございま
す。

【プレスリリース連絡先】
【お問い合わせ先】
丸紅情報システムズ株式会社
URL http://www.marubeni-sys.com
住所 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-12-18 渋谷南東急ビル
プレス関係者窓口
経営企画部 広報課
電話 :03-5778-8885 ファックス:03-5778-8999
製品に関するお問い合わせ (担当営業部門連絡先)
製造ソリューション事業本部 計測解析ソリューション部 MEMS 課
電話:03-5778- 8580
製品WEB サイト:http://www.marubeni-sys.com/mems/memsplus/index.html