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公共機関/NPO 公益社団法人シャンティ国際ボランティア会 2011年09月24日


【プレスリリース概要】
公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(会長 若林恭英/所在地 東京都新宿区/以下SVA)は、岩手県遠野市に拠点を置き、東日本大震災で公立図書館や書店が大きな被害を受けた岩手県陸前高田市、大船渡市三陸町、大槌町、山田町で移動図書館活動「いわてを走る移動図書館プロジェクト」を展開しています。

このプロジェクトでは、絵本や児童書以外にも、コミック、文庫本、一般書などジャンル・年齢層を問わずさまざまな本を岩手県沿岸部にお届けしています。

今回は、訪問先の仮設住宅でどのような本のリクエストがあったのかをお伝えします。

【プレスリリース内容】
■リクエストの内容が広がってきた

料理本やガーデニングの本はどこに行っても人気です。東野圭吾や宮部みゆきなどミステリーの貸し出し数も多い。SVAでは、これらの本をいつも多めに図書館車に積み込んで仮設住宅を回るのと同時に、このような人気ジャンルの在庫拡充に努めています。

活動開始から1カ月が過ぎ、リクエストに変化も見られます。たとえば、「仮設にいてもひまだもの」と、50代以上の女性を中心に編み物の本を求める声が増えました。次に、国語辞典。「手紙を書きたいんだけれど、字を忘れちゃって」と。当初は、2週間に一度巡回するSVAの移動図書館活動では、辞典は必要とされないのではないかと勝手に決めていました。先入観を持たず、ニーズに合わせてラインアップを変えていく必要性を痛感しました。

さらに、小さい字の本は読みたくないという声も。文庫本を借りてくださる方は、思った以上に大勢いるのですが、その一方で、大きな活字の本を求められる方も一定数いらっしゃいます。瀬戸内寂聴、金子みすゞ、西村京太郎、内田康夫、森博嗣など、作家のご指名もあります。

リクエスト内容は細かくなっていっても、それが移動図書館との距離が徐々に縮まって希望を伝えやすくなっているからだとしたら、スタッフ一同うれしいかぎりです。

パズルや漢字など、書き込み式のブックレットや雑誌も人気です。このタイプは、貸し出すのではなく、できるだけプレゼントをして自由に使っていただくようにしています。塗り絵なども同様です。

■ひとりひとりのリクエストに応えていきたい

雑誌のバックナンバーを望む声も多く聞かれます。震災の日を境に、これまで毎週毎月読んでいたマンガ雑誌が読めなくなってし
まった。最初のうちはそれどころではなかったけれど、最近になって、地震の日から途切れてしまった続きを読みたくなったという声などです。「NHKの将棋講座のテキストを毎月買っていたけれど、津波に流されてしまって。この1年くらいのバックナンバーなんてないですよね?」など、具体的なお話も。既刊の雑誌は集めるのがなかなか難しいのですが、ご要望が具体的であればあるほど、何とかお気持ちにお応えしたくもなります。

いわてを走る移動図書館プロジェクトでは、おひとりおひとりのご要望になるべくお応えしていきたいと考えています。そのための準備も始めています。

具体的な取り組みについては、次回以降のリリースでご報告いたします。

■協力:3.11絵本プロジェクトいわて 
■共催:大槌町教育委員会 
■後援:社団法人日本図書館協会、岩手県立図書館、陸前高田市教育委員会、
    大船渡市、大船渡市教育委員会、山田町教育委員会


未曾有の災害に対して、一人でも多くの方のご支援ができますよう、緊急救援募金にご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。

▽ クレジットカード(MasterCardとVISAがご利用いただけます。)
http://sva.or.jp/donate-t/

▽ 振込先の口座番号 
口座番号:00170-8-397994 
加入者名:SVA緊急救援募金 *郵便振替用紙に「東日本大震災募金」とご記入ください。


本リリースの印刷用PDFデータ▽
http://sva.or.jp/press/20110913.pdf

いわてを走る移動図書館プロジェクト▽
http://sva.or.jp/eru/tohoku/iwate/

【プレスリリース連絡先】
■本件に関するお問い合わせ先■

公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)
〒160-0015 東京都新宿区大京町31 慈母会館2、3階
Tel:03-6457-4586
FAX:03-5360-1220
E-mail:pr@sva.or.jp 
担当:鎌倉